機動戦士ガンダム00第7話「報われぬ魂」を見終わりましたが、これは実に素晴らしいですね。
セツナが持つ深い心の傷が行動に出てくるドラマも、良質な「心のドラマ」として素晴らしいです。
しかし、それにも増して良いのは、ソレスタル・ビーイングの活動によって撃墜された機体が一般民家に落下して崩壊している描写や、対抗組織が無差別テロで脅しを掛けるような描写ですね。つまり、一般人が死にまくっています。
これはあまりに悲惨な描写ではありますが、武力を持ち出すというのはそういうことです。
ドキュメンタリー、フィクションを問わず、そのような傷みにあまりに無頓着な作品が多すぎやしなかったか。その結果として、武力の行使が自分に決定的な傷みをもたらす可能性を考えることもなくなり、安易に「生意気なあの国をやっつけろ」的な発言に走っていないか。あるいは、実際に武力が行使された土地で、あまりの悲惨な状況に「それを行った者達を悪と決めつける」ような短絡的な行為に走っていないか。
そういう、多くの者達の痛いところを突き刺すようで、非常に痛快な作品だと私は思いました。